FUJITSUBO LEGALIS EX Basic Version


NA車の数少ないパワーアップアイテムの1つ、EXマニホールドを交換しました。
選んだのはフジツボ・レガリスEXベーシックバージョンで、平野タイヤの通販で購入です。
ベーシックバージョンとはショットピーニング処理されていた従来のショットバージョンの後継製品で、上位製品のSuperEXの表面研磨処理を省いた代わりに、価格が下がっています(¥87,000 → ¥60,000)。


表面の仕上げを省いたということですが、なかなかきれいな仕上がりです。
2-1パイプも従来の2分割から1本ものになっており、フレキシブルジョイントになっていました。
フランジ部もちゃんと処理されています。


純正の2-1部との比較。


交換作業はまず2-1部の触媒前のナットを外すことから開始です。
緩みにくいことが多いので、潤滑剤をしっかりとスプレーして気合で緩めます。
次に4-2部との接続を切り離し、ステーのナットを緩めて外します。
ハンガーゴムは写真のようにつけたまま外し、O2センサーもカプラーを外してそのまま降ろします。
車上では手間が掛かりますが、降ろしてからゆっくりと外してやればとても簡単です。

4-2部はシリンダーヘッドだけでなくブロックともステーで結合されています。ここはステーごと切り離してやります。


純正4-2部との比較。パイプ長がかなり長くなっています。


いよいよ取り付けですが、その前に2-1部のハンガーゴムとO2センサーを移植しておき、ガスケットやナットも用意しておきましょう。
まずは4-2部、2-1部ともに取り付けて仮締めをしておきます。
本締めは4-2部のシリンダーヘッドへの取付から行います。歪みを防ぐため、必ず中心から外に向かって数回に分けて締めていきます。
あとは順番に締め付けていけばよいのですが、他の場所と干渉がないかよく確認しながら行いましょう。

付属の遮熱テープをエアコンホースとオルタネーターハーネスに巻きつけて完了です。
が、ここですぐにエンジンを掛けてしまわないように!
エンジン始動前にブレーキクリーナーで油分をしっかりと落としておきましょう。油分が残るとEXマニが綺麗に焼けません。


作業で使ったケミカル類です。
左から緩みやすくするための潤滑剤、次回取り外しをするときに楽になる焼付防止剤、そしてブレーキクリーナーです。


今回は諸般の事情で遮熱対策を2-1部の一部しか行えませんでしたが、ここだけは欠かさずにやっておきましょう。
ちょうどステアリングギアボックスの真下を通るところで、純正パイプにも遮熱板が付いている箇所だからです。
余裕があれば油温上昇対策として、オイルパン近くを通る2-1部もやっておいた方がよさそうです。
4-2部も補機類への影響や吸気温度上昇を防ぐためには遮熱しておいた方がいいのですが、熱が逃げないためにEXマニホールド自体が割れてしまうことがあります(溶接部分から割れることが多い)。
遮熱テープを巻く場合は、フランジとパイプを溶接している部分を避けて巻くといいでしょう。
また、パイプ長の違いから最低地上高が低くなっていますので段差等では要注意です。

さて、油分もしっかり落としてエンジン始動です。いきなり走り出さないでまずはチェックします。
排気漏れや干渉がないか、よく聞いて確認します。
漏れや干渉がなければ、お楽しみのテスト走行開始です。

走り出してみると、すぐに低回転でトルクが増えたのが感じられました。いつもの坂道を今までより楽に上ることができます。
さらにレスポンスもよくなってエンジンが軽く回るようです。
高回転まで回してみると、独特の排気音と共にパワーアップしたことが感じられ、全域でフィーリングがよくなりました。

ユーロR用のEXマニとしては無限製(ほぼ同じ製品であるマキシムワークス、ホンダツインカムを含む)が有名ですが、このフジツボ製も決して悪くはありません。
粗悪品によくあるフランジ部とパイプの段差もきれいに処理してありますし、詳細な説明書と遮熱シートも付属しています。
何より価格が非常に安いので(入手価格は¥40,000以下)、コストパフォーマンスを考えるとかなりいい製品と言えるでしょう。

(追記)
その後、トラブルが発生しました。
排気音が大きくなり、調べてみると2-1部のフレキシブルジョイント付近からガス漏れしている模様です。
一応保証期間内なのですが、通販で買っているため購入店名や装着時走行距離が記入されていません。
駄目かなあ、と思いつつもフジツボに電話してみることにしました。

ところが心配は無用でした。
電話の応対は非常によく、状況と保証書にハンコがないことなどを伝えると、とりあえず現物を送って下さい、とのこと。
仕事が終わった後でこっそりと?純正マニに戻しました。
久しぶりに純正マニホールドに戻すと、やはり物足らなく思えてしまいます...

EXマニを送って1週間たったころ、フジツボから電話が掛かってきました。
やはりフレキシブルジョイント部分に亀裂が発生していたそうです(どうやら初めてのケースだったらしい)。
該当部分を交換修理して送ります、と言われ10日ほどで手元に戻ってきました。

ガス漏れしたことには正直困りましたが、その後のメーカーの対応は非常によく、満足できました。
普通なら購入店のハンコが無いだけでアウトになってしまうこともありますから...
再装着したところで、記念撮影。最初の装着から8000km程度走行しています。