Radiator


以前から欲しかったラジエータをオークションで入手したので交換してみました。
ユーロRには装着されている方も多い、ウイング工房製ラジエータ(通称ヤフオクラジ)です。
他車種用のタンクを流用してコアサイズをアップしてあります。


ラジエータ交換となると、当然クーラントも抜かなければいけませんので純正クーラントも用意しました。
余裕を見て4L程用意したのですが、リザーバータンク分も交換したので(タンク内はかなり汚れています)ちょうどぴったりでした。
もう少し年数が経過していればラジエータホースも交換するところですが、まだ大丈夫のようなので今回はそのままです。
アッパーホースの方が劣化が早いので(より高温に晒されるため)、もし硬化やひび割れが確認できるようなら同時の交換が望ましいでしょう。


交換手順としては
 1.カプラー取り外し
 2.コンデンサーファン取り外し・クーラント抜き取り
 3.アッパーホース取り外し
 4.ラジエータファン取り外し
 5.ロアホース取り外し
 6.ラジエータ交換
 7.クーラント注入・エア抜き
となります。

まずはカプラーを取り外します。
カプラーは先に台から取り外して、その後結合を外すようにします。
コンデンサーファンの下側にもカプラーがあるので、忘れないように注意。


コンデンサーファンはボルト3本でとまっていますので、簡単に取り外せます。
外れたらドレンプラグを緩めてクーラントを抜き取ります。
ラジエータキャップを外すと早く抜くことが出来ます。


アッパーホースを外したら、ラジエータファンを取り外します。
こちらはボルト2本です。
同時にリザーバータンクへのホースも外しておきます。


ロアホースは手が入りにくいので、ラジエータ上のサポートを外して


こんな風に持ち上げて外しました。
ホースは固着していますので、ホースバンドを外してからマイナスドライバーなどでグリグリとホースを広げるようにして、捻るようにすれば簡単に外れます。


撮影に失敗してしまいましたが(汗)、左が純正コア、右がヤフオクラジのコアです。


取り外した部品です。
右前にあるのはラジエータのロアマウントです。
これも忘れずに外しておきます。


取り付け作業は取り外しと逆の順序で進めていきます(ロアホースはラジエータを取り付けた後に行いますが)。
ホースの挿入が固いことが多いので、アーマーオールなどのシリコン系ゴム用潤滑剤を塗っておくとよいでしょう。


ラジエータファンの取り付けは、コアの厚みが増した分ちょっと浮いてしまいます。
このように平ワッシャーなどのスペーサーを間に入れておきましょう。
アッパータンクとの干渉を防ぐために、コアサポートにスポンジシートも貼っておきました。


そしていよいよクーラントの注入ですが、その前にサーモケースにあるエア抜き用のボルトを緩めておきます。


クーラントを注入すると


そのうちにエアと共にクーラントが出てきますので、溢れてきたらボルトを締めます。


後はエンジンを始動して、液面をみながらしばらくそのままにしておきます。
エアが抜けて液面が下がったら、その都度クーラントを補充しておきます。
念のため1度エアコンのスイッチを入れて、ファンがちゃんと回るか確認しておくとよいでしょう。


アイドリングが安定するくらいまで温度が上がったら、ラジエータキャップを閉めます(あえて純正キャップを装着しておきました)。
溢れたクーラントは水で洗い流しておきます。


これで一応完了なのですが、しばらくの間は注意しておかなければいけません。
通常ではクーラントは温度が上がると膨張し、その分だけリザーバータンクへ入りますが、温度が下がると今度は収縮してリザーバータンクから吸い込まれています。
このサイクルを繰り返しているので、温間時はリザーバータンク内のクーラントが増え、冷間時はまた元に戻るわけです。
ところがクーラント交換直後は少なからずエアが混入していますから、エアがリザーバータンクを通って抜け、吸い込むときはクーラントなので、リザーバータンクの液面がどんどん下がってしまいます。
なのでクーラント交換後はリザーバータンクのMAXレベルよりも多く入れておいて、しばらく様子をみながら補充してやるようにします。
今回もMAXレベルの遙か上までクーラントを入れておきましたが、一晩たってみるとちょうどMAXレベルまで下がっていました。
また、漏れやにじみも点検しておきます。
エンジンが暖まる→冷えるを繰り返すと、やがて落ち着くようになりますのでそうなったら本当に完了ということになります。

さて気になる効果ですが、街乗りのみでも違いがあるようです。
アイドリングでそのままにしておくと、87度付近で水温が安定してからなかなか上昇しません。
走行時も今までは87度で安定していたのですが、ときには84度まで下がるようになりました。
また油温も3〜4度ながら下がっているようです。

これでサーキット走行時にどうなるか、楽しみです。