MICHELIN Pilot Sports 3


CL7も走行距離が10万キロを越え、3回目のタイヤ交換をしました。
これまで純正タイヤを含め、215/45-17、225/45-17、215/45-18と、ずっとPOTENZA RE050を使ってきました。
もともとBS党でもありますが、それ以上にRE050はとても気に入ったブランドだったということもあります。
現在は後継モデルのS001となっておりますが、今回それは選ばす、その評判のよさから以前から気になっていた、ミシュラン・パイロットスポーツ3(以下、PS3)にしてみました。
なお、以前のページでも触れているように、磨耗の進んだタイヤから新品タイヤに交換すると、よほどランクが下がらない限り体感性能は劇的に向上します。
なおかつこの度はサイズも変更となっておりますので、インプレはその辺りを割り引いてお読みいただければと思います。
純粋にタイヤを比較するならば、同一サイズ・同一ホイール・同一空気圧で新品同士を比べてみないと正確な評価はできないはずですから。

なお、交換直前のRE050はと言いますと、著しい性能低下がないという印象を持ちました。
もちろん新品と比較するとあらゆる面で性能低下しているはずですが、ブランドによっては相当酷いものもあります。
そういった面で、BSタイヤはバランスが取れているな、といつも思わされます。

サイズ選び

前回の18インチ化では、あえて215/45-18というサイズにしてみましたが、今回は標準的なインチアップサイズである、225/40-18にしました。
もっとも215/45-18はマイナーサイズのため、ラインナップになかった、というのもありますが…。
それぞれの外径は下表のようになります(外径はPOTENZA S001のもの)。

タイヤサイズ 外径 比率 備考
215/45-17 626mm 100% CL7純正サイズ
225/45-17 634mm 101% CL9Type-S純正サイズ
215/45-18 651mm 104% -
225/40-18 637mm 102% -

215/45-18は純正サイズに比べて104%と外径が大きくなりますが、フィーリングとしては「若干、加速が悪いかな?」という程度でした。
今回の225/40-18は102%となるものの、この程度でしたら有意な差はないでしょう(一般的に、新品タイヤと磨耗したタイヤでも15mm程度の差はあります)。
ハイトが低くなることで、見た目はよくなりますが、乗り心地は悪化する傾向にあります。

XL規格について

最近増えておりますが、タイヤサイズ表記の最後に「XL」という符号がついている場合があります。
今回でいえば、225/40-18 92Y XLというもので、これはeXtra Loadの略号です。
一般にタイヤというものは、そのエアボリュームが大きいほどより大きな荷重に耐えることができます。
しかしながら大径ホイール・低偏平率タイヤでは、当然エアボリュームは小さくなりますので、そのままでは荷重指数が下がってしまい重量車には装着できないことになってしまいます。
そこでタイヤの構造を頑丈にし、より高い空気圧で使用することを前提に、高い荷重に耐えられるようにしたものがこのXL規格のタイヤです。
たとえばPOTENZA S001のこのサイズでは、225/40-18 88Wとなり、XL規格のPS3の92と比べて低くなっているのがわかります。
ただし、CL7の純正タイヤは215/45-17 87Wですから、荷重指数が87以上であればわざわざXL規格のタイヤを選択する必要性はありません。

空気圧について

XL規格のタイヤを装着したときの適正空気圧ですが、これといって定まったものはないようです(タイヤショップに相談してください、など曖昧といえば曖昧です)。
私の場合は、下記のように純正タイヤの荷重指数と指定空気圧から負荷能力を算出し、それを交換後のタイヤの荷重指数に当てはめて、空気圧を算出しました。
具体的には、CL7の純正タイヤの荷重指数は87、指定空気圧は2.4kですから、タイヤの負荷能力は545kgとなります(参考:BSのサイト)。
交換しようとするPS3の荷重指数は92ですから、545kg以上の負荷能力を得ようとすれば、必要な空気圧は2.5kであることがわかります。
注意点として、XL規格はある程度の空気圧にしないとその性能(負荷能力)を発揮できないということが挙げられます。
例えば2.4kだと、より荷重指数の低い標準規格のタイヤを下回ることがありますので、よく確認して設定する必要があります。

UTQGについて

タイヤ側面をよく見ると「TREADWARE 140 TRACTION AA TEMPERATURE A」などと書いてある場合があります。
これはUniform Tire Quality Grading(略称:UTQG)というもので、National Highway Traffic Safety Administration (NHTSA) という米運輸省が規定したタイヤの性能表示です。
最初のTREADWEARは耐摩耗性を表し、100のタイヤを基準として相対的な耐摩耗性を表示しています(例の140だと1.4倍の耐摩耗性があるそうで…)。
次のTRACTIONはウェット路面でのトラクション性能(AA>A>B>Cの順)、最後のTEMPERATUREは耐温度性(A>B>C)を表しています。
詳しいことは検索してみると理解が深まると思いますが、RE050とPS3を比較すると、TREADWEARのみが異なっており、前者は140、後者はなんと320となっています。
これが本当ならPS3はかなりの長寿命ということになりますが…まあこの手の指数は「気休め」みたいなものでしょうか。
ともあれPS3は耐摩耗性に優れたタイヤであると期待できます。

装着

装着は同じ会社に「タイヤチェンジャーとホイールバランサーを自宅に所有している、奇特なひと」がおりまして、そこにお願いすることにしました。
細かい作業はお手伝いしますので、多少のDIY満足感も得られます(笑)。
RE050とPS3を持ち比べてみると、PS3の軽さは圧倒的でした。
"TIRE RACK.com"というサイトによると、235/40-18サイズのRE050Aは25ポンド(1ポンド=0.45kgなので、11.25kg)、同サイズのPS3は22ポンド(9.9kg)なのだそうです。
ただ、私見ですがタイヤの重量はホイールのそれと異なり「重さに理由があるならば、やむを得ないもの」という認識でいます。
もちろん同じ性能ならば軽い方がよいのでしょうが(ホイールよりもタイヤの方が回転中心から離れていますから、よりバネ下重量の低減に効果があるはずです)、話はホイールのように単純ではないと思われるからです。

装着後の側面アップ。
少し見難いですが、上に書いたようなUTQG表示が確認できます。
45偏平から40偏平になったおかげで、若干見た目も向上しています。

トレッドパターンはおとなしめで、ショルダー部も比較的丸みを帯びています。
「やる気」はあまり感じられませんが、そこがまたよい点でもあり…。

装着後のサイドビュー。

こちらは215/45-18のRE050A。
現在より車高が低い頃の写真です。
見た目のバランスは悪くないかもしれません。

225/45-17のRE050A。
これはちょっとハイトが高いように見えます。

純正215/45-17のRE050。
ちょっと外径が小さいかな…。

タイヤとは全く関係のない写真な気がしますが、こんな見た目になります、ということで…。

インプレッション

組み込み時の空気圧は初期のエア漏れを考慮して2.9kとしましたが、さすがにこれではちょっと固めに感じます。
そこで2.6kまで落としてみると、だいぶ改善され、いい感じに思えてきました。

まず乗り心地ですが、サイズ変更と新品タイヤになったことを考慮しても、RE050よりよくなりました。
反面、静粛性は噂ほどではなく、RE050と同等かなと思えます。

ショルダー形状のためか、轍に取られることも少なく、気難しい点は一切ありません。
しかしステアリングを切り込んでいったときの応答性はなかなかよく、RE050よりも自然な感じで、この点は非常に好感が持てました。

ドライグリップは、最近は全く攻めた走りをしていませんので、正直言ってよくわかりません…。
少々ペースを上げた程度では「何も起こらない」ので、それなりのものはあると思われます。

気になるウェットグリップは、これまた交換後にヘビーウェット路面に遭遇していないため何とも言えませんが、弱い雨で普通に走る分には何も起こりません。
もともとウェット性能には定評があるタイヤですので、いざというときにはその性能を発揮してくれるはずです。

結論として、このタイヤはどうかと言いますと…。
現時点では、バランスに優れた、非常にまとまったタイヤであると感じています。
コンセプトはRE050と大きな差はなく「コンフォート・スポーツ」という表現がぴったりかと思います。

 サーキットを走るわけではないけど、それなりのグリップは欲しい。
 ドライグリップもさることながら、ウェットグリップも重視したい。
 乗り心地や静粛性も、犠牲にしたくない。

このような点を求める方であれば、ぴったりかと思います。
S001にはじっくり乗ったことがないのでよくわかりませんが、RE050から交換して、いいタイヤだな、と素直に思える一品でした。

メーカー ミシュラン
品名 Pilot Sports 3
品番 -
スペック 225/40-18 92Y
購入先 通信販売
装着日 2012.8.11