Engine Cleaning


走行距離が60,000kmを越えたこともあり、エンジン洗浄をやってみました。
エンジン洗浄といっても外観を綺麗にするのではなく、エンジン内部に溜まったカーボンを除去して調子を保つという狙いで、EACV/RACV洗浄で使ったエンジンコンディショナーをより積極的に使ってやるという作業です。

まずはエンジンを始動して暖気しておきます。
あまりエンジン温度が高くない方がよいので、水温計が動き始めたらエンジンを停止します。
今回は燃焼室内に直接スプレーしてやりますので、まずはプラグを取り外します。

プラグも点検・清掃しておきます。
といってもプラチナやイリジウムプラグの場合はギャップ調整不要ですので、焼け具合に異常がないか確認して、ネジ山を清掃する程度です。
異常がないかどうかはDENSOのサイトが参考になりますので、ご覧になるとよいでしょう。

H22Aはシリンダーヘッドが高いので、エンジンコンディショナーのノズルにストローなどをつけて延長しておきます。
ここまでの作業はゆっくり行って、エンジンを適度に冷ましておきましょう。

そしていよいよエンジンコンディショナーをスプレーしてやります。
あまりに大量だと、ウォーターハンマーが心配ですので5秒程度にしておきます。
ストローがピストンに触れると溶けてしまうので、あまり奥まで差し込まないように注意(ストローの代わりに金属製のパイプがあれば望ましいです)。

ペンライトで照らしながら覗いてみて、泡がピストン上に広がっていればよいでしょう(写真には写っていませんが)。
4気筒分スプレーしたら、プラグを装着しておきます。

しばらく放置しておいてからエンジンを始動する方がよいので、その間にデスビキャップを外してみることにします。
デスビキャップは8mmのボルト3本で固定されています。

デスビキャップ内部。
右に見える端子から、中心に見えるポイントを経由してローター(デスビ側にあります)に電気が流れ、ローターが回転することで4つのセグメントに配電しています。
このセグメントがプラグコードに繋がっており、各シリンダーのプラグを経由してスパークするわけです。

ローターとセグメントは非接触なのですが、スパークすることにより白いカスのようなものが付着してきます。
これをマイナスドライバーなどで軽くこすって落としてやりますが、やりすぎると逆効果なのでほどほどにしておきます。
ここの摩耗が激しく段付きが大きくなっていたり、デスビキャップ本体に亀裂があったときはローターとセットで交換した方がよいでしょう。
その後元通りに取り付けます。

シリンダー内への注入後、30分以上経ってからエンジンを始動します。
インテークチューブを外してスロットルボディにも軽くスプレーしておきます(詳しくはEACV/RACV清掃のページを参照してください)。

そしてヘッドカバー右上付近にある、PCVバルブを取り外します。
上に引っ張るだけで簡単に抜くことが出来ます(エンジン始動中でも構いません)。

このPCVバルブはホースを通じてインマニに入っていますので、ここへエンジンコンディショナーを吹いてやります。
ここへは遠慮なく(?)スプレーしても構いません。
エンジンが停止しない程度に間隔をあけて、スプレーしてやりましょう。
ある程度スプレーしたらPCVバルブを元通り装着し、白煙が出なくなるまで軽く空吹かししてやります(高回転まで回さないように)。

相乗効果を期待して、燃料に添加するタイプの清浄剤も入れておきました。
インジェクター内部は分解清掃できませんので、燃料添加剤に頼ることになります。
この手の製品は星の数ほどあって、どの銘柄がよいか詳しくは知らないのですが、たまたま安かったのでKUREの製品にしてみました。

この後エンジンオイル・エレメントを交換したら完了です。
エンジンコンディショナーを使用すると、エンジンオイルが汚れるのでオイル交換前に行うのがベターです。

私の場合、実はこの作業を比較的頻繁に(20,000km毎程度)やっていますので、フィーリングが激変することはなかったのですが、それでもアクセルを踏み込んだときのレスポンスは明らかに向上しました。
多走行車ほど効果が出ると思われますので、機会があればやってみるとよいでしょう。